6月14日「機密文書の持ち出し」で起訴されたトランプ前大統領が裁判所に出廷した。
罪状認否で37件の起訴内容をすべて否認し無罪を主張した。
また、来年の大統領選挙まで残り1年半を切った今、選挙への影響や今後の動向について報告します。
機密文書持ち出しなど嫌疑は37件
トランプ前大統領は、大統領を退任した後、政府の機密文書を不正に扱い「スパイ防止法違反」などで起訴され、嫌疑はどれも重罪で全部で37件に上った。
これは大統領経験者としてアメリカの歴史上初めて連邦政府に起訴された事例となる。
起訴状によるとトランプ前大統領は、退任後に数百の機密文書を、ホワイトハウスから自宅に持ち出したとして罪に問われています。
その機密文書の中にはアメリカの核計画や敵対国への報復計画なども含まれていたとされます。
このうち国防に関する情報を保持した罪に問われているのは31件。
もしこれらで有罪となった場合は、それぞれ最大で禁錮10年の刑が科せられる可能性があるとされます。
そもそもなぜ機密文書を持ち出して返さないのか?と疑問に思ったが、私があらゆるメディアに目を通し探したが納得のいく明確な理由は見つからなかった。
今後の裁判の行方であるが、鍵を握るのはこれからの裁判を担当する「キャノン判事」である。
キャノン判事はトランプ派だと言われており裁判がトランプ前大統領に有利に働く可能性も指摘されているが実際に始まってみないことには誰にもわからない。
ちなみに3月には「不倫の口止め」を起訴され今度が2度目。
こういった2度の起訴にもかかわらず、トランプ前大統領の支持率はそれぞれ上昇するという不思議な状況である。
大統領選挙の動向
連邦裁判所に出廷後、ニュージャージー州で演説したトランプ前大統領は「来年11月の大統領選挙で再選を果たす」と断言した。
「今回の起訴は選挙妨害であり、大統領選を不正に操ろうとするものだ。しかし彼らは敗れ我々が、かつてないほど大勝するだろう」とも発言した。
ものすごいポジティブな精神で、起訴されても超強気の姿勢を崩さない。
2024年秋に予定されているアメリカ大統領選挙が本格化し始め、野党・共和党からは立候補を表明する候補者が増えてきている。
このような状況下で全米各地の共和党支部では、トランプ前大統領を熱烈に支持する「トランプ派」が勢いづいている状況である。
これは、すそ野から攻めていく戦略である。
群の行政機能を担う委員を選ぶ選挙で、トランプ前大統領を支持する政治団体から支援を受けた共和党の新人が数多く立候補しその多数が当選した。
こうして委員会の多数派となるなどし着々とトランプ前大統領の味方を増やしている。
トランプ前大統領が持つ資金力はすごいのだ。
また、アメリカの保守系のニュースによると、起訴された事案については「濡れ衣だ。民主党がはめたんだ」という論調が多く、トランプ前大統領の演説でも「過去のどの大統領もこんなことはいっぱいある。俺だけはめてくるのは政治的な陰謀だ」などと言うと、それを支持者が信じて疑わない構図となって、さらに支持率が上がって行く。
これはもうトランプ教だ。教祖様だ! だれも止められない。
益々激しくなる選挙戦。
今後も選挙戦の行方に注視し進展があればあらためて報告をしたいと思います。
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