熱帯低気圧が発達して7日には「台風3号」となる見込み。
台風2号では、暴風に加え各地で線状降水帯が発生するなど交通機関に多大な影響が出た。
今後の台風3号の進路、風雨など影響について考えてみよう。
6月6日(火)15時現在、フィリピンの東で発達中の熱帯低気圧について、気象庁は「24時間以内に台風に発達する見込み」との情報を発表しています。次に台風が発生すれば台風3号と呼ばれることになります。来週にかけて北上する予想で、日本の南を通過して島嶼部などに影響を及ぼすことも考えられます。今後の熱帯低気圧情報・台風情報に注意が必要。
進路は?
ゆっくりと北上しその後は北東に転向か。
台風3号は北上しながら勢力を強め、暴風域を伴う勢力に発達する見通し。気象庁の熱帯低気圧予報では、5日先の11日(日)には中心気圧975hPa、最大風速30m/sになることが予想されている。
台風を移動させる上空の風の流れが弱いため、進路を特定することがまだ難しいが、高気圧の縁に沿って北西に移動したのち、北東に転向すること可能性が高い。
スーパーコンピュータによるシュミレーションでは台風2号の進路と類似。
参考 【世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果】
この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわす。
「線状降水帯」を含む豪雨
台風2号で豪雨をもたらした線状降水帯。
高知から1回、2回、3回と徐々にその数を伸ばし、最終的に発生したのは6県で11回。
線状降水帯が一日で6県発生したのは近年初めてのことだったといいます。
なぜここまで増えたのか。
列島上空に長く伸びた梅雨前線が台風の接近前から停滞しそこに台風から暖かく湿った空気が前線に供給され、雨雲が活発となりました。
また、台風2号は長くゆっくり日本の南海上にいたため、より多くの湿った空気が供給され、複数の箇所で線状降水帯が発生していたといいます。
これが台風3号でも起こる可能性が出てきています。
「線状降水帯」45年前に比べ2.2倍
今後、心配されるのが線状降水帯の発生頻度です。
気象研究所によると、線状降水帯を含む集中豪雨は45年前に比べ、2.2倍も増えているといいます。
その影響とみられるのが地球の温暖化である。
気象庁気象研究所台風・災害気象研究部長、加藤輝之氏は、
「海面水温の上昇は地球温暖化によるもの。海面水温が上昇すると、その上空の気温も高くなり、含まれる水蒸気も増えている。それが(集中豪雨の)1番の原因」とのことである。
これまでに経験したことがない大雨や暴風が起こる可能性があるということを、あらためて意識しなければなりませんね。
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